降雪や強風による荷物のお届け遅延について
《新作続々入荷中》税込5,500円以上ご購入で送料無料
一着のコートができるまで。コートをめぐる、技と情熱にまつわる物語

2021.10.13

一着のコートができるまで。コートをめぐる、技と情熱にまつわる物語

一着のコートができるまで。そこには様々な工程があり、各工程に携わる人たちの技や想いが詰まっています。
まずはコレクション全体のイメージ作りから始まり、デザイン製作、糸や生地・装飾品など素材選び、パターン制作、平面で起こしたパターンを立体にするトワルと呼ばれる工程、そしてサンプル作りから量産まで。お客様に届けるために、試行錯誤を繰り返し、そして何より情熱を注ぎながら一着のコートが生み出されます。
今回は、10月中旬に発売するウールコートが出来るまでの工程を紐解き、クリエイティブディレクターの常が自ら語ります。読み終わった後で、エポカのアイテムに袖を通すと、いつもとは違った感情が湧き上がってくるかもしれません。

コレクション全体を貫くムードを捉える

  • まず行う作業は、全体像をイメージするためのムードボード作りです。さまざまなブランドのコレクションルックや、雑誌などからトレンドなどのリサーチを行います。トレンドの要素をエポカとしてどのように再解釈するのか。ムードボードをベースにして、シルエット、素材、ディテールなどコレクションの中で表現するものを整理し、次はデザイン画を描いていきます。

今ではタブレッド端末などのデジタル上でデザインをされる方も多いかと思いますが、私はずっと手書きでそれは今でも変わりません。絶妙な色の表現をするために仕上げも水彩ペンを使用して色付けを行います。出来上がったデザイン画と、そのアイテムを展開するカラーパレットを並べてシーズンのコンセプトシートを完成させます。

妥協なき素材の選定

完成したシーズンのコンセプトシートをデザインチームで共有し、各自がアイテム作りに着手するのですが、素材開発チームも並行して動きます。エポカで扱う素材はいずれも最上級のもの。長く愛用していただくことを前提にしていますので、どうしても既存のものでアイデアが実現しなければ、素材自体を作ります。素材には徹底的にこだわっていて、これまでにも多くのオリジナル生地を、機屋さんとともに制作してきました。

海外のハイブランドが使っている高級感のあるインポート生地は、見た目には素晴らしいクオリティですが、その分重さがあります。エポカには身につける人に負荷をかけてまでお洋服を楽しんでもらおうという考えはありません。“軽さ”には非常にこだわっていまして、愛知県にある日本有数の機屋さんにお願いして生地を作りました(※愛知県尾州は世界的にも有名な毛織物の産地のひとつ)。通常ハイブランドで使われるコートの生地は1㎡あたり800gくらいなのですが、高級感はそのままに500gを切るものを目指しました。

軽いけど、質感が追いついてない、その逆もあったりで、何度も生地見本を作っていただき、軽くて見た目にも高級感のある生地が仕上がりました。生地ひとつとっても、「いいものを作ろう」という意思の元、多くの方にご協力いただいています。

デザインが立体的に息づく瞬間

生地の選定と同時に、デザイン画を元にパターンを引き、仮縫い、トワルチェックと進んでいきます。パターン制作の専門職であるパタンナーは、デザイン画を見ながら型紙を作り、裁断した布とピンだけでトルソーに着せつけます。

  • Toile

    トワル(Toile)とは、洋服を仕立てる際に、デザインやシルエット、サイズ感を確認・調整するために試験的に縫製されたもの。シーチングと呼ばれる生成りの生地を用いることが多いですが、サテンなど動きの出る特殊な素材の際は、実際の素材を使用して作ることもあります。

トワルチェックを経て修正されたパターンで作られるのがファーストサンプル。サンプルチェックでは、デザインポイントが再現されているか、着心地はどうか、フィッティングを行いしっかりとチェックします。特にエポカでは、着用したときの美しさを追求して、シルエットにこだわります。時には、袖付けの仕様を変えるような大きな変更が入ることもあります。ですが、パタンナーも「いいものを作りたい」という心根の部分は一緒なので、そこは前向きに。チームがひとつとなって初めていいものができると、エポカで仕事をしていると常々思いますね。

熟練されたクラフトマンシップ

デザイナー、パタンナー、機屋さんが心血を注いだ最終サンプルを、いかに同じ状態で皆様に届けるか。いわゆるクオリティコントロールの部分ですが、これがしっかりしていないと元も子もありません。今回ご紹介するコートの縫製は、国内最高峰の工場にお願いしています。職人による丁寧な縫製はさることながら、着心地の質を高めるためのひと手間がアイロンワークです。生地を伸ばしながらアイロンを繰り返すことで、腕やウエストの自然なカーブが生まれ、女性の身体に心地よく馴染みます。さらに、アイテムによってはハンガーにかけた状態で吊るされて、ぐるぐると回りながら各工程を進み、工程の間でしっかりとアイロンワークが施されます。だからシルエットが崩れることなく、美しく仕上がるのです。

これは縫製のみならず、生地作りにも言えるのですが、エポカのアイテムは全ての工程を国内で最上級の技術を持ったところにお願いしています。ここには絶対的な自信を持っています。ひとつひとつのアイテムが高いクオリティを誇り、なおかつ長く着用いただけるという理由はここにあります。

そして、コレクションが出来上がり、ようやくお客様の元へ。一着のコートが出来上がるまでに、さまざまな工程があり、職人技があり、そして何より私たちのパッションがある。プライスに見合ったものであり、流行にとらわれずに着られるアイテムになっていると胸を張って言える自信は、妥協の無い長い長い工程と、それぞれの想いから来るものだと思います。

コートを羽織ったときに、そのようなことを感じてもらえたら、作り手としてこれ以上嬉しいことはありません。まだまだ、何をするにも困難が伴うご時世ですが、エポカのコートで秋冬ファッションを楽しんでいただけたらと思います。

オリジナルの生地を使用した3型のウールコート

  • 上記のトワルをベースに制作された2つボタンのチェスターコート「カメリア」。幾度もの試行錯誤の上で生み出されたミニマルで構築的なフォルムが、前後どちらから見ても着用時の美しさとウエストのシャープなラインを実現しています。襟を折り返してショールカラーのような着こなしも可能です。
    普段使いでもフォーマルな場でも、品の良さを演出するエポカを代表する一着です。
    “CAMELLIA” CHESTER COAT (M5B05-652/10月中旬発売予定) ¥132,000

  • 巻き物やネックレスとの相性を考慮し、ノーカラーに仕上げたロングコート「アザレア」。今シーズンのアイコンでもある“アザレア(セイヨウツツジ)”の大輪八重咲きのような花びらの広がりをイメージしてデザインされたフレアシルエットがエレガントさを際立てます。
    “AZALEA” FLARE COAT (M5B08-652/10月中旬発売予定) ¥198,000

  • シルエットに配慮しながら、腕まわりにゆとりを持たせたラグランスリーブコート「リーラ」。ベルトで絞り、ウエストラインを強調することも可能ですが、ベルトを締めていなくても前身頃が絶妙なバランスで重なり合うように計算されています。ローゲージニットと合わせた時も窮屈にならないサイズ感もポイントです。
    “LEELA” LONG COAT (M5B07-652/10月中旬発売予定) ¥132,000

Text:Ryuta Morishita
Photo:Yutaro Tagawa(CEKAI)
Direction:Fumiya Ide(RUBYGROUPe)

トップへ戻す